令和4年 開教記念日会長挨拶

 本日は、昭和28年2月11日に希心會が発足してから70周年の記念の日となります。しかし、世界的な感染症のまん延により、昨年同様各自各家庭での、誓いの経文供養による記念の日のお祝いとなりました。この状況がいつまで続くのか?と嘆いても仕方がありません。私たちの社会も、個々の生活も、もちろん希心會の行も、今私達に求められていること、私達ができることを考え、実行してゆくことが必要です。

 本年の開教記念日の経文順序をお聞きした際の御詞には、「先人達の思い心に刻み 感謝なすと共に これよりの発展願い堅固なる心にて一歩踏み出し申する様 各自各自自ら誓いなし 行に進むがよし」とあります。

 この70年間に希心の法華経を信じ、行じてきた数多くの導師、信者の行の積み重ねが今日の私達の行に繋がっており、日々の行ができるということを改めて思い返すと共に、感謝をし、更に前進して行くという気持ちを持ちたいと思います。そして、これから先は、私達自身が後に続く者たちの先人となってゆくのだ、という志をもって行じて行きたいと思います。

 70年と一言にいうのは簡単ですが、その間に希心會としてどれほどの先祖を供養してきたでしょうか?開教以来、それこそ数え切れない先祖を救ってきましたが、それでも成仏できていない先祖のほんの少しでしかないはずです。それは、億億万劫にも及ぶ私達の御先祖は無数であると同時に、私達の周りには、まだまだ救われていない人々が大勢いるからです。今のコロナ禍の中で人々は疲弊し、悩み、苦しんでいます。希心會の会員は、皆さんの周りにいるこのような人たちに道を示してあげることができるのです。

 私たちには、この「正しい希心の法華経」を「正しく行じる」ことが求められています。そのためには日々の読経、導引き、御山修行の祈願などを正しく理解し、行ずることが大事です。一日でも先にこの道に入った者は、一日分多く希心會の行を理解していなければなりません。そうして後に続く者を導いてゆかねばなりません。そのためには、先に進んでいる者を敬い、教えて頂き、更に深く学ぶ必要があります。「一歩踏み出した」ならば、次は「日々前進」しなければなりません。希心會の70年間の先人達も、初代会長をはじめとする多くの先達の教えを受けて、同じように学び、行じ、前進をしてきたからこそ今日の希心の法華経があるのです。

 コロナ禍が続き、「御山修行ができない」と嘆く者が多いですが、御山修行の意味は何なのか、今やるべき行は何なのかを改めて考え直す時です。今こそ自分自身の、自分の近しい周りの人たちの、それぞれの先祖を供養し、それぞれの過去生の業障を少しでもきれいにすること、そして「祈る・祈願をする」という道があるということを、私達自身がしっかりと理解し、皆さんの周りの多くの人々に知って頂くことが大切です。

 「闇夜に一筋の光が如き希心の法華経なり 確と信念持ち数多衆生救い上げ行者の役果たすがよし」とは、本年元旦の大神様からの御詞です。

 本日皆さんと読んだ『見宝塔品』の最後の部分には、「此の經は持ち難し 若し暫くも持つ者は 我即ち歓喜す・・・恐畏の世に於て 能く須臾も説かんは 一切の天・人 皆供養すべし」とあります。希心の法華経を信じ、それを正しく実行することは簡単ではありませんが、信念を持ってそれを行う者こそ、そして、悪疫がまん延し、地震や水害などの天変地変が起こり、人心が荒廃する現在の恐怖悪世において、この教えを私達の短い人生の間にも広めようとする者こそが霊界から、そして今生の人々から敬われる者になり、善き順序を頂けるのです。

 70年という一つの区切りを迎えた希心會ですが、これからも多くの仲間と一緒に新たな一歩を踏み出し、共に前進をして行きましょう。皆様の精進に期待申し上げます。 合掌


※下記ダウンロードボタンより、PDFファイル入手可能。