平成27年7月号 清澄山下山祝賀説法会 会長説法

希心會の行は「先祖供養」です。なぜ私たちは健康に注意しているのに病気になり、なぜまじめに一所懸 命仕事をしているのに商売がうまく行かず、なぜ器量も性格も良いのに良縁に恵まれないのか、なぜ人間関 係がうまく行かないのか、なぜ家庭内が落ち着かないのかなどは、全て過去前世の悪因縁のなせる業である という考えから先祖供養をし、その悪因縁を一つ一つ取り去って良い順序をつけようというのが希心會の行 です。

自分の悪因縁を洗浄し、先祖の御供養をするには、まずお経をしっかりと上げて自分が過去世で犯した罪 を懺悔することです。毎日家の総戒名のある場所でしっかりとお題目を唱え、祈願をしてお経を上げる。そ うすると皆さんのご先祖が見ていて「毎日一生懸命お経を上げて供養をしてくれているのだ」と思って成仏 してくれる先祖がいる。 次に導引きです。希心會では導引いた関係を年令も地域も関係なく、法華経上の導引き親子としています。 導引くことによって新たな因縁が生じるというよりは、もともと縁があったから導引くのだと思います。導 引いてまた新しい悪因縁が来てしまったと思うのではなく、自分に縁のある因縁が見つかって良かったと思 うことが大事です。導引きで更に多くの先祖が見つかり、それを成仏させることでさらに自分の身が清めら れてゆきます。

日々お経を読み、導引きをすることで先祖を供養してもどうもうまく行かない。そういう時は支部に願い 出をして御指導をしてもらう。御指導は霊界の言葉、霊界の順序を霊感者という特別な修行をした者を通し てお聞きするというものです。これは希心會の特長であり、大変不思議で、やはり霊界はあるのだなと思わ せるものです。この御指導をして様々な因縁に出てきてもらい、それに法名を付けて供養することによって 成仏してもらう。そうするとさらに今生の順序が付いてきます。

しかし、このような行をしても成仏できない大きな先祖、強い先祖がまだたくさんいます。御山の修行は そのような因縁を成仏させることができるため、初代会長は「御山の修行は何としても行かねばならない」 と言っていました。各支部の導師は清澄山上で、皆さんが説法会をしている間に御指導を行い、多くの先祖 を名乗って頂きました。これは導師の先祖だけを名乗っているわけではなく、皆さんが連れてきた先祖を名 乗って頂いたのです。何とかこいつを倒してやろう、悪い方向にしてやろうと思って近づいてきていた悪因 縁が、皆さんが日々お経を読み、導引きをし、支部や本部で一生懸命行をしている姿を見て「あれ?何かこ いつは変なことをはじめたな。なかなか真面目に正しいことをしているな」と感じ始めているのです。そし て皆さんと一緒に御山の修行について行ったのです。それを皆さんの道中のお題目で、そして山上の御指導 で名乗って頂き成仏していただくことがこの御山修行の目的です。希心會の行は個々の修行であり、会長だ から、支部長だから、導師だから功徳を頂けるのではなく、お年寄りでも赤ちゃんでも一人ひとりが行をす ることによってそれぞれの悪因縁が洗浄され、功徳を頂けるのです。会長といえども自ら行をしなければ、 私自身の悪因縁、過去世の洗浄はできないのです。

現在私たちが直面している社会情勢は、一人や二人の力で左右することは難しい。この世界に生きている 者皆がその改善に努めなければなりません。私たち希心會は表の政治や国防ではなく、陰の因縁を洗浄する ことによってそれを実現しようとしています。病が医師だけでは治せないように、一人ひとりが陰の行をし っかりと行って「国土国家安泰、天変地変無き様、悪疫の流行致しませぬよう」という大願祈願を達成すべ きなのです。お経巻に「この経は深妙なり、千萬劫にも遭い難し」とありますが、幸運にも希心の法華経に めぐり会った私たちはその使命を認識し、皆で一歩一歩進んで行きましょう。


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