平成28年1月号 平成28年元旦 会長挨拶

新年明けましておめでとうございます。
昨年も皆さんが一生懸命行に励んで頂いたことに対して感謝申し上げます。

昨年は多くの火山が火を噴き、洪水災害などの天災があり、そして争い、凶悪犯罪が多発した年でした。日々起こる国内外のニュースを見ていますと、まさしく「末法の世」の様相を呈してきており、だからこそ、私たち希心會の使命を確実に果たして行くことが求められていると感じた一年でした。

私は以前から「希心會は大きな転換期に来ている」と申し上げてきました。そして、昨年の身延七面山の修行時に、いよいよ本当の意味で、この先何年か後に振り返った時に大きな曲がり角だったと思われる時が来たと感じました。ですから、平成28年は私たちの行を改めて見つめ直し、希心會として何をすべきかを考え、実際の行動に表す始まりの年であると思います。そして、何年か後に「あの時が転換期」であり「良く変わった」と思えるようにしなければならないと思います。

平成27年の慶事として、新たに森支部が発足したことがあります。茨城という本部から遠方の地のため、今までの支部と行のやり方なども変えて行かねばならない事も多く、他支部とは違ったご苦労があると思いますが、皆さん大変熱心な行者ですので、これからの精進に期待しています。そして、この森支部の発足によって希心會も新しい一歩を踏み出したといえます。我々は「正しい希心の法華経の教え」を「全国津々浦々に広宣流布」することが使命とされています。ある意味「地方」に支部を出して行くことがその広宣流布には欠かせません。支部を出すということは、支部長以下の決定が本当に必要で、生半可でできることではありません。ですから、新しい支部を私たちもしっかりと支え、今後の希心會の発展の、良い意味での転換点にしたいと思います。

正しい希心の法華経の教えを全国津々浦々に広宣流布するためには、それぞれの立場、それぞれの役、それぞれの年齢できちんとその役を果たさねばなりません。会長、支部長、導師、導引き親など個々の立場を認識し、その役を果たすための行をしなければならないのです。年老いた者はその経験、智恵を謙虚に伝える責任があるし、若い者はそれらを謙虚に受け止めて引き継いで行く責任があります。私たちは常に増上慢に気を付け、謙虚に行をして行く必要があります。

以前からお願いしているように、一人ひとりが「希心の法華経を理解して実践できる人を作る」御山修行が許されたら一人ずつ「今まで行かなかった方、最近御山の修行に行っていない方を連れてくる」、そして昨年申し上げた「日々の行を研ぎ澄まして行う」つまり真剣に行うこと。そして、更に今年は「自らの立場、役をしっかりと認識して行ずる」ことをお願い致します。

平成28年の干支は「丙申」です。丙には「あきらか・さかん」という意味があり、申は「伸」であり、物事が進歩発展し伸びる様を表していると言われます。今年善いことが明らかになり伸びてゆくのか、悪いことが盛んになりはびこってゆくのかは、私たちの行動次第です。ぜひ皆さんも目標を持って行動し、前進の行をしてほしい。例えば一部経を持つ、導引き目標を立てる、入神をする、御山修行に新しく人をつれて行くなど個々で具体的な目標をもって行じて頂きたい。そのような一つひとつの目標を達成することによって、皆さんは「菩薩行」をしているのです。いつも申し上げるように衆生を救い、この世界を良くするという使命を果たすために行動しているということなのです。五百弟子受記品には「佛土を浄めんが為の故に、常に勤め精進し衆生を教化せん」とあり、法師品にはそのような行をする者は「是の人は則ち如来の使いなり。如来の所遣として如来の事を行ずるなり」とあります。皆さんはまさしく如来から派遣されて、この娑婆で菩薩行をしているのです。そういった自負と、謙虚な心をもって今年も行じて頂きたい。ぜひ本年も皆様方一人ひとりの精進をよろしくお願い致します。


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